直列6気筒がキテる?


メルセデスベンツが次世代Eクラスに新開発の直列6気筒を搭載するそうです。20年ほど前に直6を捨て、V6を採用してきたメルセデスベンツが、なぜ、このタイミングで直列6気筒なのか?

straight6 直6はV6と比べて全長が長くなり、レイアウトの自由度を奪い、衝突安全性の確保の観点からも不利と言われています。しかし、直列6気筒は完全バランスと呼ばれ、理論上、振動を完全に抑え込むことができると言われており、実際、BMWの直6の3000rpm付近からの滑らかさはV6とは異次元のレベルです。この滑らかさは何物にも代えがたい直6の魅力ですが、そんなことはずっと前からわかっていた話で、なぜ、今のタイミングで直6なのか?

ひとつ、考えられるのはV8からのダウンサイジングでしょうか。振動が少ないと言われるクロスプレーンV8と同レベルのスムーズさをより小さな6気筒で実現しようと考えると直6に行きつくのは合理的と言えそうです。また、最近のエンジンはモジュラー化の考え方が一般的で、BMWでは3リッター直6からシリンダー数を減らして、シリンダーあたりの排気量が共通の直4、直3を作っています。小型の直列3気筒が注目されている昨今、モジュラー化前提の直6の開発は投資効率がいいと思われます。直3は直6と同様に理論上は惰性振動を完全に打ち消すことができるレイアウトです。BMW7シリーズの新型でも直6が主流になっているように、今後、D、Eセグメントは3000cc直列6気筒が主流になっていくのでしょうか?

低振動な6気筒という観点からは、水平対向6気筒も考えられると思います。このレイアウトを作っているのは、スバルとポルシェが思い浮かびますが、スバル(トヨタグループ)とポルシェ(フォルクスワーゲングループ)は、あえて直6に行かず、水平対向で差別化をはかる戦略に行っていただいても、消費者としてはおもしろいと思います。350馬力くらいの3000㏄水平対向6気筒ターボを搭載したLexus GSや、audi A6なんか出てくると面白いと思います。もちろん、レガシィにも期待したいですね。

ダウンサイジングされたエンジンはスマートに感じる半面、なんとなく面白みに欠けるようにも感じてしまうのですが、直6や水平対向6の高性能エンジンであれば、期待もしたくなるものです。ぜひ、おもしろいダウンサイジングを実現してもらいたいものです。

 

 

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